この記事は「西黒尾根から谷川岳登頂〈1〉 」の続きです。

朝は雪が締まっているので幕営地からアイツの出番です。
そうアイツとは鉄の爪、アイゼン!(実際は鉄ではありません)
久々の装着です(ちなみに前回の谷川岳以来)。
これを足に付けただけであたかもすごい登山家になった気分になります、頭の中単純ですね。
不要な荷物とテントはデポして西黒尾根を谷川岳山頂に向けて出発です。

そしてこのころはまだこの先にあんな恐怖が待っているとは知らずに...。

空気はピリっと冷たいですが、この青空!
テンションが上がらないわけはありません。

左手には谷川岳天神平スキー場が見えます。

それにしても随分急な道を登っていきます。
斜めに撮ったわけではありませんよ。

雪庇です。
もしも踏みぬいてしまったら...、雪山ではトレースにしたがって歩きます。

霧氷(海老の尻尾)。

白毛門、笠ヶ岳、朝日岳もきれいに見えています。

順調にトレースを辿り登山道を進んでいます。
ちなみに左端は雪庇。

これは登っているのではなく後ろ向きで降りています。
なかなか思ったように降りられず、結構怖いです...。
下から誘導してもらい、一番下のクレバス(割れ目)を避けました。

やっと谷川岳(オキの耳・トマの耳)が顔を出しました。
こうやって山頂が見えるとテンションはあがるのですが、まだまだ遠いことに気が付かされちょっとテンションが下がります...。
プラスマイナスで言うとプラスですが。

後ろを振り返ってみると結構すごいところを歩いてきていますね。
まだ始めて1年も経たない山登り...、まさかここまでくるとは!
と、ここからしばらく、約1時間ちょいかな?人生で初めて死を身近に感じるほどの恐怖を体験しました。
歩いているうちに段々と急斜面になり両手も使って登ります、そして振り返るとどこまでも落ちて行けそうな谷。
斜度がきついのでザイルで確保してもらいながら登るのですが、雪が柔くアイゼンの前爪もささらずに滑る滑る...。
ピッケルを雪面に打ち込んでも、どうも信頼できず...。
正直、ここでギブアップして折り返すべきかなとも考えましたが、ここを降りるのもそりゃそれで怖いわけで...。
与えられた選択肢はこのまま登って山頂まで行き、西黒尾根ではなく天神尾根を降りてロープウェイで下山、その後デポしてある荷物やテントを取りに行くか、それともここから引き返すか...。
悩みましたが、今いるところが一番大変なところであって、ここを越えれば後はそれほど大変ではないということ。
怖かったですが、なんとか登りきりました...。
ちなみに本当に怖くてビビって、足もブルブル震えていたのですが、その横を普通に2足歩行で登って行った人たちがいました。
要するに慣れですよ、慣れ!それからしっかりとしたアイゼン歩行の訓練!ま、そういうことですよ。
でもね、本当に怖かったんですよ...。

さあ、危険な箇所も抜けましたし張り切っていきましょう!
大分谷川岳山頂も近づいてきました。

もうひと踏ん張りです!
どこまでも突き抜ける青い空、目の前は谷川岳山頂トマの耳(1963.2m)。

そしてついに登頂しました!
あそこでくじけずに登って本当に良かった。
360°の大パノラマです。

さて、もう一つの山頂であるオキの耳(1977m)へと向かいます。

足は結構疲れていましたが、オキの耳到着!
やったぞ!谷川岳完全制覇!

トマの耳を見ると何人かの人が見えます。

再びトマの耳まで戻り、肩の小屋まで降りてちょっと休憩。
この写真見覚えありませんか?
「あるよ!」って方は立派なsanpoto通!(気になる方はここをクリック)

下山ルートの天神尾根は登山スタイルの人やスキー・スノーボードを担いでいる人でたくさんでした。
いつかは谷川岳を滑ってみたいなと思いつつも、ボードを担いで登るとなると...。
前回登った時はところどころ岩が出ており、アイゼンでは歩きづらかったのですが、今は完全に雪の上なので楽々歩けます(ザラメ雪で歩きづらいですが)。
あっという間に熊穴沢避難小屋まで降りました。

えっ、でもあったはずの小屋がない!
この赤いのはもしかして...。
かろうじて小屋のポールだけは雪上に出ていて確認できます。
熊穴沢避難小屋はすっかり雪に埋まってしまったみたいです。

ちなみにこの写真は前回谷川岳に登った12月のものです。
ポール確認出来ますか?
さあ、あと少しで谷川岳天神平スキー場です。
デポしてあるテントと荷物のピックアップがあるので急ぎます。
そして、谷川岳天神平スキー場へ無事に下山。
アイゼン外した足の軽いこと軽いこと...。
本来ならばここで「はい!お疲れさまでした!」となるわけですがまだ大事なことが残っているわけでもうひとがんんばりです。
疲れた体に鞭打って、初日と同じくスタート地点の谷川岳登山指導センターから再び幕営地まで登ったのでありました。

荷物やテントを回収し、下山している途中のことですがカモシカに遭遇しました。
距離にして約数十メートル。
こちらに気がついても特に逃げるわけでもなく、時々振り返りながら歩いていました。
カモシカを見ることは前から夢だったので大変うれしかったです。
そして下山後は定番の「湯テルメ谷川」で疲れを癒し、東京へと帰路に着きました。
撮影カメラ:GXR P10
登山日:2011年4月16・17日


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